食に関する本のブログ

「砂糖」をやめれば10歳若返る(白澤卓二氏)要約

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今回は「「砂糖」をやめれば10歳若返る」

著者、白澤卓二(しらさわ たくじ)氏の本の要約です。要約をさっと動画で見たい方はこちら、約8分です。

文章で読みたい方は、こちら。目次でお好きなところからお読みいただけます。

「「砂糖」をやめれば10歳若返る」 著者 白澤卓二氏

現在の日本では、いろいろな国の料理を楽しめるようになりました。
とくにファーストフードでは、アメリカ型の脂っこいメニューが多く見られます。
お惣菜となると、消費期限や味を追求するために、化学調味料がたくさん含まれます。
このことは、体を老化させるだけでなく、病気のリスクが格段に上がる原因です。
過度な糖分、油分、塩分の摂取は、ときに麻薬のような常習性を引き起こします。
かつて栄養バランスが整っていた伝統食「和食」を見直し、食生活を振り返る一助となれば幸いです

本書の要点

1. 日本人の9割が砂糖中毒のわけ
2. 砂糖中毒のメカニズム
3. 砂糖消費量とビジネスプロモーション
4. 砂糖中毒をなくす体づくり

日本人の9割が砂糖中毒のわけ

実は、毎日食べている白ごはんにも、炭水化物という糖分が含まれています。白米が大好きでやめられない、という人たちは、中毒でお酒やタバコを求める人と脳内回路が同じようになっているのです。イライラしたり、疲れたりすると甘いものが食べたくなりますよね。こういった現象も、砂糖中毒者をどんどん増やしています。次のような症状がある方は要注意です。

① イライラすると、すぐに甘いものに手が出る
② ラーメンやパスタを食べずにはいられない
③ 食事のとき、真っ先に白米から食べる
④ 甘い清涼飲料水を週に2、3回以上飲んでいる
⑤ ハンバーガーやドーナツといったジャンクフードをよく食べる
⑥ 何にでも醤油やマヨネーズをかけてしまう(塩分、脂質の過剰摂取)

砂糖中毒のメカニズム

では、どうやったら中毒から抜け出せるのでしょうか。
中毒が生じるメカニズムは、脳内の「報酬回路」によって規定されます。例えば、褒められたり、好きなことをしたり、快適な気分になったりしたときには、ドーパミンという神経伝達物質が出されます。ドーパミンは、快楽を感じさせる物質なので、それが繰り返されることで報酬回路が刺激されます。

それが、甘いもの中毒の大きな問題点です。脳は、糖分や塩分、脂質をおいしいと感じることができるので、過剰に摂取しても「幸せな状態だ」と間違って認識してしまいますある医学研究では、ジャンクフードを過剰に食べる生活を送っていると、麻薬と同じような報酬回路が刺激され、最後には麻痺してしまうことが報告されています。さらにドーパミンの受容体が減ると、通常の量を食べるだけでは満足できなくなり、薬物中毒者と同じようにジャンクフードをむさぼり食うようになってしまうと言います。この研究結果は、薬物中毒とジャンクフードによる肥満は、共通した脳内メカニズムに基づいていることを明らかにしました。

砂糖消費量とビジネスプロモーション

食品業界などでは、糖分を摂ることを推奨したプロモーションが数多く流れています。チョコレートや飴など、手軽に食べられるお菓子も豊富に存在しますよね。ただ、砂糖を食べて元気になる、ストレス解消する、という行動は企業が作り出したビジネス戦略といっても過言ではありません。実際、体内のブドウ糖が減って枯渇状態になっても、数時間も我慢すればケトン体という代わりの物質が働いて、別の経路でブドウ糖が作られるようになります。一方、砂糖中毒になった状態では、数時間も持たなくなるのです。すると、即効性のあるスナック菓子などに手が伸びてしまい、報酬回路が刺激されていきます。
ご存じないかもしれませんが、ヒトの体は本来、糖分が多いと対応できません。進化の過程を見ると、飢餓状態のほうが歴史的に長かったため、現代のような砂糖中毒の状態には向いていないのです。糖分の過剰摂取で血糖値が上がると、それを下げるためにホルモンが働きますが、システムによる制御が間に合わなくなると糖尿病になってしまいます。血糖値の上昇は、食後の眠気やイライラを増大させることもあるため、やはり日常的な行動に悪影響を及ぼすことがわかりますね。

砂糖中毒をなくす体づくり

糖分に依存しないために、ケトン体を優位に働かせるダイエット法がありますケトン体ダイエットの特長は、食欲を適度に抑えつつ、空腹感を芽生えさせずに体脂肪を効率よく燃やすことなので、筋肉が減ってしまう心配がありません。筋肉によって体の糖分が消費され、血中の中性脂肪が減らせるので、動脈硬化の予防としても有益です。以下にケトン体ダイエットのやり方をまとめました。

第一段階では、自分で設定した目標体重(まずは適正体重を目安にする)に到達するまで、1日に摂取する炭水化物の量を、1日に摂取するカロリーの5%に抑えます。そして目標体重になったら、第二段階として1日の摂取カロリーのうち、炭水化物の割合を1%ずつ増やしていきましょう。リバウンドしないために、20%を超えない範囲内で調整してください。
最後に、ケトン体ダイエットに適切な食材をご紹介します。基本は炭水化物の量を減らして、良質なたんぱく質を摂ることです。赤身の肉、魚介類、大豆製品、卵などでたんぱく質を摂り、野菜、キノコ類、海藻類なども補います。炭水化物には、スナック菓子、ハンバーガー、カレー、ラーメンなども含まれるので、ケトン体ダイエットの期間中は白米以外にも意識的に控える必要があります。

そして、腹7分目で食事を済ませるようにしてください。古来より、健康のためにはお腹いっぱい食べすぎないほうが望ましいと言われてきました。アメリカなどの医学研究でも証明されており、とくに長寿遺伝子は少食の概念を大きくサポートしています。長寿遺伝子であるSir2(サーツー)は、低温で食糧が乏しい状態に活性化しやすいことがわかっています。つまり、摂取カロリーを抑えて、食べすぎを防ぐ方法と同じです。食べたいものを我慢するというよりも、炭水化物をほかの食材に置き換えて、長期的な健康を目指しましょう。

まとめ

今回は、砂糖中毒のメカニズムから日本人の体質に合わせたダイエット方法をご紹介しました。ケトン体ダイエットは、長寿遺伝子の活性化にもつながるので、健康的な老後を送るためにも重要なポイントです。最近、お菓子を食べすぎているかも、と思った方は、ぜひ読んでみてください。

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