腸に関する本のブログ

「腸」が喜ぶお酒の飲み方(藤田紘一郎氏)要約

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今回は「「腸」が喜ぶお酒の飲み方」

著者 藤田紘一郎(ふじた こういちろう)氏の本の要約です。さっと動画で見たい方はこちら、約8分

文章で読みたい方は、こちら。目次でお好きなところからお読みいただけます。

「「腸」が喜ぶお酒の飲み方」 著者 藤田紘一郎氏

お酒は体に悪い。そういうイメージが強いですよね。ただ、お酒の飲み合わせや食べるつまみを知れば、腸への負荷を少なくして、お酒を楽しむことができるのです。腸は、第二の脳と呼ばれるほど脳と密接にコミュニケーションを取っている臓器です。腸や内臓からの信号は、神経を通じて大脳に伝えられ、満腹感や不快感といった感情の変化を起こします。お酒を正しく飲めれば、脳へのストレスも減り、健康的な体を維持することができるのです。今回は、お酒と共生するためのノウハウをお伝えします。

本書の要点
1. 腸の役割
2. 腸にやさしいお酒を知る
3. お酒と相性のいい水の種類
4. 健康的なつまみレシピ

順番に解説していきます。

腸の役割

まず、腸には次の7つの機能があります。①消化は、体の中に入ってきた食べ物を小さく分解する働きです。②吸収は、消化物から糖、アミノ酸、脂肪酸など、体の栄養素を体内へ取り込む働きです。③排泄は、不要な物質を体外へ押し出す働きです。④合成は、吸収した栄養素からビタミンやホルモンなどを作り出すことです。⑤免疫は、腸内の免疫細胞によってウイルスなどから体を守る働きです。⑥浄血は、腸における老廃物の腐敗を防ぎ、綺麗な血液をつくる働きです。そして、⑦解毒は、体内に取り込まれた物質のうち、体に害のあるものを分解して排泄する機能です。これら7つの働きを最大活用させるためには、腸内環境を整える必要があります

腸にやさしいお酒を知る

腸がいかに重要な臓器だとわかったところで、お酒の効能5つをご紹介します。
1つ目は、アルコールによって腸の蠕動運動が刺激され、食欲が増すことです。2つ目は、血行が良くなるので、体の疲労を回復してくれること。3つ目は、アルコールによって大脳の機能が緩やかになるため、緊張がほぐれ、陽気になれること。4つ目は、これらによって精神的なストレスが緩和されること。そして5つ目は、血流が促され、動脈硬化などのリスクを減らしてくれることです。ただ、適量を守らなければ、お酒も毒となります。たとえカロリーオフであっても、アルコールを摂ることに変わりはないので、飲みすぎは肥満などの原因となりえます。

こうしたことから、腸にいいお酒と悪いお酒を理解しておくことが大切です。日本酒やワインは一般的に、辛口よりも甘口のほうが血糖値の上昇を起こしやすいと言われています。ワインであれば、ポリフェノールを豊富に含む辛口の赤ワインほど、血糖値の上がり方が緩やかになります。日本酒と焼酎では、圧倒的に焼酎のほうが血糖値を上げにくいお酒です。ビールは糖質が多めですが、ウイスキーは血糖値が上がりにくいです。つまり、飲みすぎないという前提のもとであれば、糖質や血糖値の面で健康的なのは、ウイスキーや焼酎などの蒸留酒になります

お酒と相性のいい水の種類

水は、体の約7割を構成する重要な成分で、①発汗作用、②新陳代謝の促進、③解毒・希釈作用、④鎮静作用、⑤入眠作用、⑥覚醒作用、⑦利尿作用、⑧血行の循環促進といった役割があります。また、一口に「水」といっても天然水と水道水の違いがありますが、腸を元気にしてくれるのは天然水です。農林水産省が定める「ミネラルウォーター類」の品質表示では、「ナチュラルウォーター」「ナチュラルミネラルウォーター」「ミネラルウォーター」「ボトルドウォーター」という分類があります。ミネラルとは、カルシウムとマグネシウムを指し、腸の蠕動運動を促してくれる作用があります。カルシウムは、免疫機能を活性化させ、栄養素や水分の吸収を助けてくれます。一方、マグネシウムは排便機能を高めて、便秘の予防などに有用です。

健康的なつまみレシピ

最後に、お酒のお供であるつまみについてもお話します。まず、お酒を飲む前には、キャベツ、玉ねぎ、チーズ、ヨーグルトなどを食べておくことをおすすめします。次に、糖質が少なく、GI値が低いお酒を中心に飲むようにしてください。焼酎、ウイスキーなどの蒸留酒から始めて、水や無糖の炭酸水で割るようにします。そして、食物繊維と酢の物を摂ります。例えば、枝豆、キュウリなどの漬物、キムチ、冷やしトマト、大根サラダ、ひじき、もずく酢、タコの酢の物などです。次に、タンパク源として肉料理や卵料理を食べ、最後に脂質や炭水化物を摂るようにします。このような順番とメニューを心掛けるだけで、お酒=太るという概念を覆すことができます。

特に、キャベツは腸と最高の相性を持つ食材です。キャベツに含まれる水溶性の食物繊維は、腸内細菌のエサとなって善玉菌を増やしてくれます。また、キャベツを一定量食べると膨満感が生まれ、その後の食べすぎを予防してくれることから、食前キャベツもおすすめです。
加えて、やはり旬の食材を食べることもポイントとなります。旬の植物には、植物が自らの身を守るための抗酸化物質として「ファイトケミカル」と呼ばれる物質をつくる性質があります。ファイトケミカルの例としては、トマトのリコピン(赤)、カボチャのプロビタミンA(橙)、とうもろこしのルテイン(黄)、ホウレンソウのクロロフィル(緑)、ナスのアントシアニン(紫)、ゴボウのクロロゲン酸(黒)、ネギの硫化アリル(白)という7つの色の成分が知られています。綺麗な色どりの料理が並んでいたら、ファイトケミカルがバランス良く含まれていると考えましょう。

まとめ

今回は、腸にやさしく、腸を元気にするお酒の飲み方についてご紹介しました。「お酒の合間に水を飲みましょう」と言われることはありますが、ミネラルウォーターのほうが腸内環境にとっても優れているとは驚きだったのではないでしょうか。本書には、腸の働きを活性化させる栄養素の詳しい説明や、お酒の製造法といった豆知識もたくさん記載されているので、興味があればぜひ読んでみてください。

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