食に関する本のブログ

がん患者は玄米を食べなさい(伊藤悦男氏)要約

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今回は「がん患者は玄米を食べなさい」

著者 伊藤悦男氏の本の要約です。要約をさっと動画見たい方はこちら、約7分半です。

文章で読みたい方は、こちら。目次でお好きなところからお読みいただけます。

「がん患者は玄米を食べなさい」 著者 伊藤悦男氏

健康のために玄米を食べているという人は多いと思います。ですが、玄米に抗がん作用があることはご存知でしたか?本書は、筆者である琉球大学名誉教授の伊藤悦男氏の研究の全容を述べたもので、玄米の抗がん作用を初めて解明したものです。本書の要点を押さえることで、玄米に対する考え方が少しでも変われば幸いです。

本書の要点は以下の三つです。

(1)恐ろしいガンの正体
(2)三大治療法の限界と第四の治療法
(3)健康のための玄米食

恐ろしいガンの正体

玄米の抗がん作用を理解するには、まずガンという病気そのものについてきちんと知っておく必要があります。そもそもガンとは、自分自身の体細胞が異常になる病気です。その異常細胞は未熟なまま細胞分裂を繰り返して増えますが、細胞の構造や機能は成熟しないのです。このようにして増殖した細胞の集団が塊を作り、周囲の組織内に入り込んで、リンパ管や血管、体腔内にも潜り込んで、飛び火しながら拡がります。宿主が死ぬまでこの状態が無限に進行していく。しかもそのガンは体の防衛機能である免疫系によって防ぐことができない。そんな恐ろしい病気こそがガンなのです。

癌を患ってしまうのは、食事の内容、生活環境、精神的ストレスなどの影響によって、体が本来持つはずの「ガン発生を抑える力」を失っているからです。私たちの細胞の中には、もちろんガンを抑制する遺伝子も含まれています。しかしながら、体内の活性酸素の増加などによってその抑制力が弱まると、癌細胞が無秩序に増えて癌を発症してしまうわけです。

三大治療法の限界と第四の治療法

そんなガンには「三大治療法」と呼ばれるものがあります。それが「外科手術療法・抗がん剤療法・放射線療法」です。この三つの治療法には、それぞれ長所と短所があります。
まず外科手術療法はガン治療の最前線にあり、手術のための機器や技術開発も目覚しく進みました。がん細胞を完全に切除できるなら、最も良い治療法ということができます。しかしながら、実際には手術で切除してもしぶとく生き残って再発したり、別の臓器に転移したりするのがガンの恐ろしい点です。


次に抗がん剤療法です。抗がん剤はガンの増大を抑える目的で各種の抗がん剤が用いられていますが、これは細胞分裂を阻害する毒物です。その結果、ガン細胞も死にますが、患者さんも消耗し衰弱して寿命も短くなってしまいます。
残る放射線療法は、確かに有名な治療法の一つではありますが、実際には使用できる部位が限られたりして、十分なガン治療法とは言えないのです。

このようにガンの三大治療法にはそれぞれ長所と短所があり、限界があります。それを補うように登場したのが第四の治療法である「免疫療法」です。
私たち人間の体には、実は毎日何百何千というガン細胞が生まれています。それでも健康な人ならばガンを発病することはありません。それは体に備わっている免疫系が随時がん細胞を死滅させているからなのです。しかし、その免疫系が衰え、働きが低下するとがん細胞を排除する能力が弱まり、ガン細胞に負けて発病してしまいます。その免疫系を再び活性化することでガンを治そう!というのが免疫療法の発想法です

健康のための玄米食

そんな免疫療法の流れの中で、天然の食材である食べ物にもがんに対して効果のあるものが潜んでいるのではないかという発想が生まれてきました。そんな中、筆者である伊藤氏の研究チームは玄米の抗がん性の研究を開始しました。最初の年は失敗してしまいましたが、翌年から実験は順調に進むようになりました。そしてついに、玄米が有する2種類の抗がん成分を発見し、その作用機構を解明することができました。この2種類の成分は「RBA」と「RBF」という名前を付けられました

RBAは多糖類で、α-グルカンという構造を持っており、この物質を投与すると体の免疫が活発になります。そしてRBFは脂肪酸とタンパク質の性格を持っており、この物質は癌細胞にアポトーシスという細胞死を起こさせる性質を持っていることが判明しました。この玄米に含まれる二つの成分こそが、ガンから身を守る免疫機能を強化し、さらにがん細胞自体を死滅させる効果があったのです。
このように玄米の抗がん作用が著者の伊藤氏の研究によって解明されたわけですが、実はもっと前から玄米の効用について説いていた日本人がいました。それが桜沢如一氏です。彼は1893年生まれで、単に食養家というよりも、思想家というべき人物です。その桜井氏は、欧米食が奨励されていた時代に当時の食スタイルに異を唱え、玄米を中心にした素食を勧めるものでした。まだ科学的な証明もなされていなかった時代に、玄米の効用を説いた桜沢氏の先見の明は脱帽するしかありません。そんな桜沢氏への尊敬の念を、著者の伊藤氏は本書で綴っています。

まとめ

今回題材とした本は非常に専門的で、一般の読者の方が理解するには難しい点が多々ありました。以上の理由から本要約では、全体の大まかな説明をできる限りわかりやすい言葉を用いて表現しました。少しでも興味を持ってくれた方、もっと具体的な内容が知りたい方、本文を読んでもあまり理解できなかった方は是非、本要約を導入として概略を掴んでから、実際に本書を手にとってみることをオススメします。そして是非玄米食を毎日の食事に取り入れてみて下さい。

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