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シイタケの驚くべき薬効 ~血圧降下からレンチナンのガン抑制作用まで~(倉茂達徳氏)要約

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シイタケの驚くべき薬効 ~血圧降下からレンチナンのガン抑制作用まで~ 要約

今回は、「シイタケの驚くべき薬効」の要約です。
著者は、医学博士の倉茂達徳(くらしげ さとのり)氏です。

日本料理には欠かせないシイタケの風味、深い味わいと独特の香気がありますよね。
日本に根付いているこの風味は故郷の味といっても過言ではありません。
シイタケの歴史を見てみると、シイタケは、香味の素晴らしさはもとより、長寿の妙薬としても愛食されてきたようです。

今や簡単に手に入るシイタケですが、昔は、今のように、人工的に栽培ができるものではなかったため、非常に貴重なものとして広まってきたのです。
本要約では、シイタケの歴史、シイタケの効用などについて、詳しく説明していきます。
シイタケの奥深さを知ることができる内容となっております。

本要約の要点は、4つです。

1.長寿の妙薬 シイタケについて
2.東北地方で珍重されている?
3.シイタケは病気に効く ガン抑制・動脈硬化の緩和
4.シイタケは病気に効く 風邪・骨粗鬆症予防

長寿の妙薬 シイタケについて

シイタケは、植物学の分類では、マツタケ科に属するきのこの一種です。
傘の下の部分にできる「胞子」が風で飛ばされ、主にクヌギやシイ、コナラ、カシなどの広葉樹に漂着して繁殖します。
温度と湿度を備えた風倒木または伐採後の切り株に発芽します。
ですので、現在のように人工栽培が充実する前は、希少な食品でした。
 
シイタケは日本、中国、台湾、韓国など、主にアジア諸国で生産されています。
中でも、東洋人は干しシイタケを好んで食しています。
欧米では、生のきのこを料理する習慣はありますが、干したきのこを食べる習慣がありません。
日本においてシイタケを食べるようになったのは、飛鳥・奈良時代以降といわれ、大陸の文化が移入し、広まったといわれています。
古い文献によるとシイタケは、かの豊臣秀吉の好物だったという記述もあります。
また、公家や武家の間の貢ぎ物として多く使われ、大変貴重なものであったようです。
一般の市場に出回るようになったのは、江戸時代以降、盆や暮れ、祝い事のごちそうとして珍重されていました。今のように気軽に食べられるものではなかったようです。

東北地方で珍重されている?

シイタケは、特に、東北地方で珍重されています。
その理由は、以前、東北地方で「くる病」という病気が流行ったことにもよるようです。
この病気は、ビタミンD2が不足すると、カルシウムの吸収が悪くなり、骨が脆くなり変形をおこすのです。日光にあたる時間の少ない東北地方では、ビタミンの生成量が激減し、流行したというのです。
シイタケに含まれるエルゴステロールという成分に発育の途中で日光(紫外線)が当たると、ビタミンD2が生成されます。このビタミンD2は、カルシウムの吸収促進に効果のある成分で、くる病の原因がビタミンD2不足とわかると、東北地方では、予防に干しシイタケをたくさん食べ、しだいに難病を克服していったのです。旨味の成分である以上に、貴重な栄養なのです。

シイタケは、宿便排除に役立つ食物繊維が豊富で、腸内の有害成分を吸着し、体内に再吸収されるのを防ぎます。
また、「レンチナン」という成分があり、免疫機能を高め、抗ウィルス作用を誘導する物質が含まれています
生シイタケより、干しシイタケの方が薬効が高く、血栓や動脈硬化、高血圧の抑制に役立ちます

シイタケは病気に効く ガン抑制・動脈硬化の緩和

シイタケの成分であるレンチナンの免疫を高める作用は、ガンウィルスの抑制に効果を発揮することがわかっています。現在では、シイタケのレンチナンを用いたガンの注射も開発され、すでに厚生省の認可も受けています。
1986年日本きのこ研究所と神戸女子大学の共同実験によると、食品として食べた場合でも、充分にガンの抑制効果が期待でき、ガンに冒される以前から日常的にシイタケを食べている場合についての効果も報告されており、日常的に食べていれば、効果は倍増するというのです。

動脈硬化は、血管の老化現象で、血液中の成分(コレステロールなど)が、長年にわたって血管壁に蓄積し、血管の柔軟性が失われて硬くなってしまう状態ですが、30歳を過ぎれば誰の体内でも起こり始める症状です。
乱れた食習慣や過度のストレス、喫煙、飲酒など生活の乱れは、成人病を促進させます。また、成人病はもとより心筋梗塞や脳梗塞など生命に関わる病気を引き起こす要因になります。
シイタケには血中のコレステロールを降下させる作用があり、シイタケに含まれる成分「エリタデニン」が体内のコレステロールの分解を速めて、排出を促してくれます
さらに、十二指腸に排出されたコレステロールが、小腸から再吸収されるのを防ぐ働きも備え、血液は、つねにサラサラの状態に保たれるため、動脈硬化の進行を緩やかに抑えることができるのです。 

シイタケは病気に効く 風邪・骨粗鬆症予防

江戸時代では、「風邪をひくとシイタケのもどし汁を飲め」というのが、広く知れわたっていました。今でいう、いわゆる民間療法ですね。理由はわからないが、飲んでみると楽になった気がする妙薬だったにちがいありません。
その後の研究において、シイタケには抗ウィルス活性が備わっていることが発見され、インフルエンザに対し有効で、抽出したエキスを注射しても、直接食べてもほぼ同様の効果を発揮したという報告があげられています。
また、肝炎のウィルスにも有効な作用を働き、シイタケの菌糸体エキスにより、症状が治まったといいます。

 また、一昔前まではお年寄りの症状とされてきた骨粗鬆症。最近では、カルシウム不足の食生活が、災いして、壮年はもちろん、小中学生などにもその兆候が多く見られるようになっています。
シイタケを食べるとカルシウムの吸収が大いに促進され、骨粗鬆症の改善に効果が見られます。カルシウム不足は骨の異常ばかりではなく、神経の鎮静化にも影響していますから、イライラとも関係があるのです。
強い体と健全な精神を育むためにと、子供の頃からシイタケをたくさん食べるようにしたいものです

まとめ

本書では、長寿の妙薬ともいえるシイタケの歴史や薬効について説明してきました。
シイタケは、日常的に食べるだけでも効果があり、とくに生シイタケより干しシイタケの方が、薬効効果が高く免疫力アップにもなります

ガンの抑制や動脈硬化の緩和、コレステロールの降下、肝炎の炎症、骨粗鬆症、神経の鎮静化、主便の排除など、数えきれないほどの薬効効果がわかっています
シイタケは、手に入りやすい食材ですので、この機会にぜひ、日常的に食べてみてはどうでしょうか?
本書には、シイタケをどのように摂取すれば良いか、料理法や選ぶポイント、品質の見分け方なども記載されていますので、ぜひ、参考にして日常的にシイタケを摂取してみてください。

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