健康に関する本のブログ

人がガンになるたった2つの条件(安保徹氏)要約

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今やガンは、皆さんが考えているような「不治の病」ではなくなっています。病気のほとんどはストレスから生じるため、体を構成する細胞の働きに着目すれば、その謎が解けると筆者は述べています。本書は、ガンを克服するコツについて、ストレスの観点からガンと調和する生き方を説いていきます。

本書の要点

1.ストレスは、体が正常に働くための適応反応

2.病気と健康と向き合う「調和した生き方」とは?

3.栄養学は、必ずしもガンを克服する手段にはならない

4.ガンにならない8つのルール

解説

1.ストレスは、体が正常に働くための適応反応

そもそも、ガンは細胞に充分酸素が供給されず、エネルギー代謝がうまく回らなくなった悪循環の積み重ねによって生じます。そのため、ガンになるのは体の適応反応として当然のことなのです。私たちは、日常的にストレス過多な生活を送っていますね。その状態は、自律神経の働きに影響します。ストレスが発生すると、交感神経が刺激され、ドーパミンのような興奮系のホルモンが分泌されます。すると、血圧や血糖値が高まり、低酸素・低体温、そして高血圧や高血糖の状態が引き起こされるのです。社会人になると、長時間労働から睡眠不足に陥り、副交感神経(リラックス系の神経)を働かせる余裕が減ってしまいます。若い頃は、気合でなんとか乗り切れますが、30~40代以降だと代謝が落ちて、体力も回復しにくいため、悪循環のまま頑張り続けると、ガンのリスクが高まってしまうのです。

よって、中高年者の方には、頑張りすぎず、怠けすぎず、という生き方をおすすめします。人生は、緊張とリラックスのバランスが大事ですから、体の一部が痛んだ時には、しっかりと休息を取る必要があります。たとえば、胃がキリキリしやすい人の場合、胃の細胞が低酸素・低体温にさらされている可能性があり、この状態が続くと胃ガンの発生リスクが増加します。悩み事ばかり抱えている人だと、頭にストレスが溜まりやすく、脳腫瘍などが現れやすくなります。いずれにせよ、「生き方の偏り」が病気のサインとして出ますので、自分自身の生き方について知り、改善していくことが重要です

2.病気と健康と向き合う「調和した生き方」とは?

人間にとって調和の取れた生き方は、「解糖系:ミトコンドリア系=1:1」の公式だと筆者は述べています。解糖系は、何かあったら体内ですぐにエネルギーをつくってくれる仕組みで、ミトコンドリア系は、長期にわたってエネルギー代謝を制御するものです。これらは、中年期以降にバランスが崩れ、ミトコンドリア系の有酸素運動が優位になると言われています。すると、物事を冷静に判断したり、過度な運動よりも緩やかな方が楽だと感じるようになります。言い換えれば、若い頃には瞬発力のある解糖系が優位に働きますが、年齢を重ねるにつれて、持久力系のミトコンドリア系の方が働く割合を多く占めるようになります

では、どうすれば長生きできるのでしょうか。

まず、老化には2種類あります。一つは、解糖系からミトコンドリア系へ移行して、調和のバランスが崩れることによる体の変化。もう一つは、仕事などのストレスで体を酷使することで進んでしまう老化。大人になるにつれて、ただでさえミトコンドリア系の機能が優位になるのに、過度なストレスはその働きによりエンジンをかけてしまいますね。無理を感じたらきちんと体を休める必要があるのは、この悪循環にブレーキをかけるためとも言えます。

余談ですが、断食が体にいいとわれるのも、解糖系への依存状態を正して、エネルギー代謝のバランスをもとに戻すために有効だからです。また、腹八分目を心掛けるのも、同様の効果があります。

3.栄養学は、必ずしもガンを克服する手段にはならない

さて、現代では栄養学の観点から様々な予防法が報告されています。毎日の食事が大切なのは言うまでもありませんが、私たちは食べる事だけで生命活動を営んでいるわけではありません。「食べる」よりも気を付けるべきは、「ストレス」です。たとえば、めちゃくちゃ小食な方でも、すごく健康的で元気な人がいます。これは、体のミトコンドリア系など細胞の働きが若々しかったり、ストレスコントロールがとても上手な場合があります。常識的にはあり得ないかもしれませんが、きちんと条件が整えば、人は「ほとんど食べない」状態にも適応できるのです。むしろ、人類は飢餓状態が長かった歴史があるので、小食の方が人間の生理には適していると言えます。また、小食の方の腸を見てみると、腸内のセルロース(繊維)を分解する菌が通常の倍以上も観察された報告があります。免疫細胞の負担を極力減らし、最近やウイルスにいつでも対応できるような体の仕組みが整っているのは、健康な体の証ですよね。

ただ、無理に小食になる必要はありません。それよりも、「なぜ食べる量を減らさなければならないのか」を理解することが大切です。高血圧、高血糖になるというのは、食事内容の誤りであるという以前に、生き方の偏りが出ているサインです。健康な体をつくり出すために、食事はあくまで二番手だということを覚えておいてください。

4.ガンにならない8つのルール

最後に、筆者がまとめている8つのルールを列挙しておきます。大事なのは、何を優先するか。あなたの体質や生活リズムに合わせて、8つのルールを上手く組み合わせてみてくださいね!

①心の不安やストレスに目を向ける

②頑張りすぎの生き方を変える

③息抜き・リラックスの方法を見つける

④体を冷やさない方法を見つける

⑤暴飲暴食はやめて体にやさしい食事をする

⑥有酸素運動を生活に取り入れる

⑦笑いや感謝の気持ちを大事にする

⑧生きがい・一生の楽しみ・目標を見つける

まとめ

今回は、ガンにならないための方法について、見直すべき点を凝縮してお伝えしてきました。ガンも含めて病気になるのには、まずストレスが原因なのですね。本書は、他にも男女の体の仕組みの違いや、エネルギー代謝の詳細について紹介されています。本書を読んで、あなたに特化したガンの予防法を考え直してみてはいかがでしょうか?

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