腸に関する本のブログ

準必須アミノ酸ともよばれる グルタミン(山口 珠緒氏)要約

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今回は、「グルタミン」の要約です。
著者は医学博士/山口 珠緒(やまぐち たまお)氏です。
 
みなさん、グルタミンという言葉、聞いたことはありますか?
運動やトレーニングをされている方であれば、よく耳にする言葉かもしれませんね。
しかしながら、おそらく、よく聞く言葉だけれど、どういうものなのかとはっきり答えられる方は、そう多くはないのではないでしょうか。

グルタミンは体内で合成することができる非必須アミノ酸の一種で、体内のタンパク質が分解するのを抑え、筋肉の維持に大切な成分であり、筋肉疲労を回復させるアミノ酸です。
グルタミンは人間の骨格筋に貯蔵される遊離アミノ酸の約6割を占め、体内で最も多く含まれるアミノ酸なのです。
グルタミンの摂取は、健康維持のために、非常に重要な役割をもっています。
今回は、グルタミンが具体的にどういう機能をもっているのか、さまざまな効能効果について、説明していきます。

本要約の要点は3つです。
1.グルタミンとは
2.アミノ酸とタンパク質が体の基本
3.グルタミンの効能

グルタミンとは

グルタミンと名のつくものには、①グルタミン、②グルタミン酸、③グルタミン酸ナトリウムといくつかの種類があります。
①グルタミンは、血流の中に最も豊富に含まれているほか、特に、筋肉組織の中に多く存在する非必須アミノ酸です。
②グルタミン酸は、人間の脳内に非常に多く存在する成分で、脳内の神経伝達物質として大きな役割をもっています。
③グルタミン酸ナトリウムは、だしの成分で旨味成分ともよばれています。

グルタミンの特徴としては、主にエネルギーや運動機能に関係し、筋肉へのダメージを抑えたり、筋肉の疲労を回復するのに大きな役割をはたしています
グルタミンの特徴としては、主にエネルギーや運動機能に関係するということです。
私たちが激しい運動をすると、体内では多くのグルタミンが消費されます。

その時にグルタミンが充分に存在していないと、筋肉が補修されなくなってしまい、このような時に、体内だけで作られるグルタミンでは足りなくなるため、外から補う必要が出てきます。

このようなことからも、グルタミンは「準必須アミノ酸」ともよばれているのです。
また、グルタミンは、外傷の回復を早める効能や、免疫力の向上作用やストレスの改善などにも効果的なのです。
運動機能の回復以外では、胃や腸管、肝臓にもよい働きをしますので、下痢や便秘、二日酔いにも効能があると考えられます
その他、細胞を柔らかく保つことにより、エネルギーの代謝や窒素代謝にも関係するので、認知症の予防や潰瘍などの回復も早めてくれます。
グルタミンは、大豆、海藻類、小麦、チーズ、魚介類などに含まれています。

ただ、熱や酢に弱いので、サラダや刺身など、生での摂取がおすすめです。
 グルタミンが不足してしまうと、筋力の低下や消化不良を起こしやすくなりますので、
上手に摂取することが重要です。

アミノ酸とタンパク質が体の基本

私たちの体というのは、水分が約65%、タンパク質が約16%、脂肪が約14%、カルシウムや鉄などのミネラルが約5%、それと少量の炭水化物からできています。
三大栄養素といわれる、タンパク質、炭水化物(糖質)、脂肪(脂質)のうち糖質と脂質は主に生命活動のエネルギー源(カロリー)として使われるのに対し、タンパク質は、体(筋肉、皮膚、臓器など)を構成する「体タンパク質」の基本物質になります。
このタンパク質は、アミノ酸が鎖状につながった大きな分子です。
タンパク質はさまざまな役割をもち、食物を消化させる酵素や体の機能を調節するホルモンの多くもタンパク質です。
毛髪や爪、肌はケラチン、骨や歯はコラーゲンというタンパク質からできています。
つまり、私たちの体はアミノ酸、タンパク質が基本となってできているのです。

グルタミンの効能

グルタミンには、さまざまな効能があることがわかっています。
ここで、代表的なものを紹介します。
①筋肉を強化します。
激しいスポーツや肉体労働で、肉体的なストレスがかかると、筋肉中のタンパク質の分解が活発化しますので、筋肉中からグルタミンが放出されてしまいます。
グルタミンを補うことで、タンパク質の分解を抑えることができるのです。
肉体的な筋肉疲労の回復にはバランスのとれた食事をすることと、特にビタミンB1、B2、Cなどが欠乏しないことが大切です。

②胃腸の働きをサポートする
グルタミンは腸の修復を行い、腸の働きを上手にサポートしてくれる働きがあります。
それは、グルタミンがじゅう毛の再構築をサポートするという働きがあるためです。

③免疫力の向上作用

グルタミンはウイルスや細菌などの異物から体を守ってくれる免疫力向上の作用があります。グルタミンを摂ることによって、インフルエンザウイルスに対抗する効能やアレルギー症状の予防と改善を促すことが期待されています

④創傷の治癒に効果
グルタミンは窒素(多くの生体、物質に存在する生体を維持するために必須の元素)に働きかけることで、創傷の治癒に必要なタンパク質の前駆者となりますので、外傷の回復を早める作用があります

⑤アルコール代謝の促進
酔うという現象は、酒に含まれているエチル・アルコールによる麻痺作用です。
グルタミンには、アルコール代謝を促して、二日酔いを改善する効能があることが動物実験の結果からも明らかになっています。

⑥認知症の予防

グルタミンは脳内のアンモニア代謝産物の中和、記憶、集中力の向上作用があるため、認知症の予防作用があります

その他、核酸の前駆物質や風邪の予防、肝機能の向上、粘膜の強化、疲労の回復、ストレスの改善などがあります。

まとめ

グルタミンのさまざまな働きや効用はいかがでしたでしょうか?
グルタミンを摂取することがあらゆる体の働きに影響を及ぼすといっても過言ではありません。風邪をひきやすいな、疲れがとれないな、傷がなおりにくいな、というのは、もしかしたら、グルタミンが不足しているのかもしれません。
グルタミンを多く含む大豆、海藻類、小麦、チーズ、魚介類など、積極的に摂り入れましょう
また、なかなか食事で摂取することが出来ない場合は、サプリメントもでていますので、利用するのもひとつかの手段かと思われます。
気になった方は、ぜひ、手にとって読んでみてください。

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