料理研究家-関口絢子の体にいいレシピ

【納豆が老化予防に役立つ】効果的な食べ方

納豆 料理研究家-関口絢子の体にいいレシピ

今回は、納豆が老化予防にとっても素晴らしい食材だというお話をしたいと思います。
実は、私、納豆って健康に良いのは分かっていてもあんまり積極的に食べていなかったんです。
ただ、この事実を知ってから毎日食べるようになりました。
まだあまり知られていない情報も交えて老化予防に納豆がどれだけ役立つかというお話を、2大成分を中心にお話ししていきたいと思います。
納豆といえば、コンビニにも売っているし、お財布にも優しいし、本当に日本人にとっては身近な食べ物ですよね。それがこんなに素晴らしいんだということなので、ぜひ日々の生活に役立てていただきたいと思います。
納豆の老化予防効果とその効果的な食べ方について詳しくお話ししていきます。

納豆の健康効果

まずここで、納豆の今までよく知られている健康効果を簡単にまとめたいと思います。
納豆というと大豆の栄養と発酵によって生まれる栄養、両方持ち合わせていて、発酵することによって消化吸収が良くなる。
納豆菌が作るナットウキナーゼというものが、血栓を予防して、血液をサラサラにする。
その他ビタミンKポリアミンなどの栄養素を作り出す。
さらに、納豆菌そのものが乳酸菌やビフィズス菌などの有用菌を腸内で増殖させたり、逆に有害菌を抑制する効果が知られています。
このあたりは、なんとなく皆さん聞いたことあると思うんですけれども、今回は納豆が老化予防にいい食材だということについてお話をしたいと思います。


老化予防というと3大老化原因といわれる、酸化、糖化、炎症というのがあります。
このあたりのことは結構、皆さんもご存知じゃないかなと思いますけれども、それに加えて今回は納豆に含まれる2大成分によって違ったアプローチで老化予防に役立つということなのです。
老化のメカニズムというのは、もっともっと複雑なことが色々と関わっているわけです。
例えば遺伝子とか腸内環境も関係しています。
どんな菌を持っているのかによっても差がついてきたりするのです。

老化予防2大成分 ポリアミン

先日、抗加齢医学会という学会があって、とっても興味深いお話がいくつもありました。
この中から、日常にすぐ実践できる情報を少しシェアしたいなと思います。
納豆の老化予防に役立つ2大成分について、ずばり、ポリアミンとビタミンKです。
順番にお話をしていきますと、まずポリアミンというのは細胞の分裂や増殖に欠かせない物質なのです。
幅広い食べ物にも含まれているんですけれども、その中でも納豆に非常に多く含まれていることがわかっています。そして、このポリアミンというのはDNAを保護する。つまりはがんを予防するのにもすごく役立つことで注目されているのです。
そして素晴らしい抗炎症物質でもあるのです。
体内でも構成されるんですけれども20代ぐらいをピークにどんどん減っていく、するとともに老化現象が現れていくという相関があるので、若い時はたくさんあるんですけれども、やっぱり加齢とともに減ってきてしまうのが、特徴なんです。
自分で作る能力が少なくなってしまう分、食べ物で補ってあげるということが大切です。
そこで私は毎日納豆を1パック摂るようにし始めたんです。


もう一つ老化予防にとっても重要な働きがあります。
オートファジーといって、自食作用っていう意味なんですけれども、私たちの体の中ではオートファジーという機能が働いています。古くなった細胞とか傷ついた細胞、細胞内のごみなどを自分の力で消化して、リサイクルをして、新たなタンパク質を作ったりっていうそういう働きのことを言うのです。
つまりは、常に悪いものを自分で消化して、その消化したものを材料に良いものをまた作りなおすっていうことなので、常に体の中が良い状態に保たれるという機能なので、とても重要なわけです。
オートファジーを活性化させる物質がポリアミンなのです。
ポリアミンが減ってくるということはオートファジーという機能もだんだん働かなくなってくるという相関があるので、ぜひここはポリアミンをしっかりと補充してあげたいですね。


あともうひとつ、このオートファジーという機能を抑制してしまう、ルビコンというタンパク質もわかってきているのです。ルビコンというたんぱく質がこのオートファジーを抑制していく、悪さをするタンパク質で、これは加齢とともにまた増えてくる。結局、ポリアミンは減るし、ルビコンが増えるしっていうことで、オートファジーというものがどんどん機能しなくなってくることで老化現象が顕著になってくるということなのです。


でも、簡単に言ってしまうと見た目と老化現象というのは、ほぼ比例していると言われているので、若作りをするという意味ではなくて、運動能力とか、血管年齢とか姿勢とか歩き方とか色々なものを含めての見た目ですね。
そういったものが、体内の老化と比例しているということなので、若々しく見える方というのが、体内の状態もアンチエイジングができているという風に考えられるわけです。


面白い研究データがあるんですけれども、百寿者と言って100歳以上の長寿の方ですね。
ポリアミンの血中濃度を測ったところ、30から50代の人たちの濃度とほぼ同じような血中濃度を持っているということが、わかっています。60から80代くらいの方のポリアミン濃度を見るとかなり減ってきているわけですよね。100歳以上の方の方が60から80代の人よりも血中濃度が高いそうなんです。
ポリアミンの濃度が高ければ、長寿になるのではないかという可能性が高くなるわけです。
このポリアミンというのはいろいろな環境によって減り方も人それぞれなんですけれども、腸内細菌の種類によってたくさん作り出せる人とあまり作り出せない人という差が出てきてしまうのです。
ポリアミンがたくさん出来るタイプか、そうでないかっていうことも関係しているわけです。
悪いことばかりではなくて、同じような条件下で増やすことができるというのがわかっていますので、最後にそのあたりのこともお話ししていきます。


酸化、糖化、炎症、気をつけていてもオートファジーという効果をしっかりと保ってあげることがとっても重要なわけです。このオートファジーは、運動とか断食、こういったものによってもオートファジーが活性化されることがわかっているのです。
食べ物ももちろん大切なんですけれども、たまに食べるのを少し休んで、胃腸を休ませて、体内の大掃除をしてあげたり、適度な運動を取り入れるって事はやっぱり大切なことなんです。
オートファジーを活性化する方法という意味でオイルファスティングという脂肪燃焼を促すダイエットに効果的なファスティング法を開発しているんですけれども、無料講座がスタートしましたのでご興味があったら是非ご覧になってみてください。


ポリアミンの素晴らしい効果、もう一つお話しします。体内時計のズレを直す、この体内時計って、非常に大切で、老化すると体内時計というのはどんどん狂ってくるのです。
体内時計が狂うということは、寿命を縮めるということにもつながってくるんですね。
不規則な生活、食習慣そしてストレスによっても体内時計は、ずれてくるんですけれども、体内時計がずれると、ガンとか生活習慣病、鬱のリスクも高くなるのです。変則勤務っていうのも、健康にとってはリスクのあることで、やはり規則正しい体内時計を維持していくっていうのは、とっても大切なことなんです。
ポリアミンが体内時計のズレを直す働きがあるということもわかっています。
とにかく体内で一定のポリアミン量を維持していくということが、老化予防にはとても重要なわけです。

老化予防2大成分 ビタミンK


続いて納豆の老化予防2大成分2つ目、ビタミンKです。
止血効果があるとかカルシウムの吸収を良くして、骨を強くするということは知られていますけれども、ビタミンKといっても何種類もあるのです。まず大きく分けてビタミンK 1、K2というものがあって、K1というのは植物由来のもので、緑黄色野菜とか、海藻なんかに含まれているビタミンKなのです。
そしてもう1種類、ビタミンK2というのは、微生物が作り出すビタミンKで、同じビタミンKでも微生物が作り出すK2のほうが有効に働くということがわかっています。
微生物が作り出すということなので、特に納豆には、豊富に含まれているわけです。


女性の場合は閉経後にエストロゲンが少なくなってくることで、カルシウムの吸収が悪くなるということで起こる、骨粗しょう症というものがあります。納豆を毎日食べてあげると、予防に役立つということはわかってるんですけれども、その他、テストステロンという男性ホルモンですね、テストステロンを作り出したり、また分泌を促してあげる効果があるのです。
テストステロンというのは男性ホルモン、というと女性に関係ないように思われると思うんですけど、実は女性にももちろんあって男性の方が割合が多いというだけなんですけれども、やる気ホルモンという別名もあって女性の更年期と同じように、ある年代から減ってきてしまったりするんです。なんとなくやる気が沸かなかったりとか疲れやすいとかイライラするとかそういう色々な、こういう症状が出ることがあるんです。このテストステロンというものは、元気をつくるホルモンなので男性はもちろん女性にとっても、大事ですよね。
テストステロンから女性ホルモンになりますので、女性にとっても、大事なものなんです。
やる気が出たりとか元気になるホルモンもいいなぁと思って、やる気になるホルモンのテストステロンをたくさん作りたいなぁと思って、余計納豆を食べたいなと思ってるんですけれども、テストステロンをしっかりと維持していくという意味でも、ビタミンK2が老化予防に役立つという意味では、そういうホルモンを作るという効果があるんですけれども、後、もう一つ男性にとって前立腺がんの予防にも役立つそうなんです。
ドイツの研究データなんですけれども、1000人を対象にビタミンK 2を多くとっているグループは前立腺がんが63%減ったというデータがあるんです。男性にとってもそして女性にとっても重要なビタミンなわけです。

納豆の効果的な食べ方

最後に納豆の効果的な食べ方についてお話しいたします。納豆のポリアミンというものがどんなタイプの納豆に多いのかというと普通の納豆はもちろんなんですけれども、ひきわり納豆の方が細かく切ってより発酵が進みやすいという意味で、ポリアミンの量もビタミンK2の量も多いそうです。より多く摂りたいのであれば、ひきわり納豆のほうを選んでいただくと良いと思います。
毎日、1パックとっていただければ、好みに合わせて召し上がっていただければと思います。


食べ物から摂る他に、腸内で作り出すポリアミンというものがあるというお話しを先ほどしましたが、アルギニンとビフィズス菌を一緒に摂ることで腸内で作り出すことができるそうなんです。
ビフィズス菌といったらやっぱりヨーグルトが一番手軽かなと思いますが、アルギニンを多く含んでいるのが、大豆とかマグロとか卵とかニンニク、うなぎ、牛肉、なんかにも多く含まれていたりするんですけれども、そういったものを一緒に合わせて摂るとより効果的だということです。
ポリアミンとビタミンK2は、納豆のなかに含まれます。なのでそれをいつもの食事にプラスしていただくというだけでも十分かもしれませんが、予備知識としてビフィズス菌とアルギニンを含まれる食品を一緒に摂ると腸内でも作ることができるということをインプットしておくといいのかなと思います。


よく納豆は加熱をしてしまうとナットウキナーゼが壊れてしまうとかいろいろありますけれども、今回は老化予防ということに関して言うと、ポリアミンとビタミンK2は普通に調理をしていただいても、摂ることができますので、いろいろな活用の仕方で継続的にとっていただくといいのかなと思います
もちろん抗酸化のものとか抗糖化とか、色々な事を含めてバランス良く食事中にとっていくってことが一番大切なので、ぜひ、今回のお話も納豆を食べる機会が少し増えたり、食べるときに思い出していただけたらいいなと思います。ぜひ身近な納豆お役立てください。

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