健康に関する本のブログ

2週間で体が変わるグルテンフリー健康法(溝口徹氏)要約

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皆さん、体の不調を感じて原因を探しても、特に見当たらずに困ったという経験はありませんか。その不調の原因は、もしかしたら「小麦」に隠されているのかもしれません。近年、「グルテンフリー」という食事法で、小麦をとらない人が増えているのはご存知でしょうか。本書は、無自覚のうちに「小麦アレルギー」となっている方々へ、栄養療法の観点からグルテンフリーの食生活を実践するためのヒントをご説明します。

本書の要点
1.小麦を抜いてみると、体の調子がよくなる
2.小麦アレルギーというのは、本人も気づかないこともあるが「腸」は感じている
3.小麦は、腸の炎症を引き起こし、老化や疲労、慢性疾患を誘発しやすい
4.小麦以外にも、乳製品の摂取で腸や脳のトラブルが生じる
5.あらゆる病気に関わる炎症は、とる油を変えるだけで軽減される
6.日本人特有の「グルテンフリー健康法」には外人とは異なるポイントがある

解説
1.小麦を抜いてみると、体の調子がよくなる
パン、ピザ、パスタなどに含まれる小麦は、穀物に多く含まれる「グルテン」というタンパクを含んでいます。このグルテンが原因でさまざまな病気が引き起こされることが分かっており、その要因は「腸」からはじまると言われています。グルテンのアレルギーは自覚症状がないため、本人は分かりにくいのですが、実は「グルテンを2週間、食生活から抜いてみる」と、体の不調にいい変化が起きてきます。たとえば、便秘や下痢が治る、肌がきれいになる、集中力が出てくる、アトピーが改善する、といったように、グルテンを抜いたことで体がリセットされ、それまでの不調に気づくことができます。

2.小麦アレルギーというのは、本人も気づかないこともあるが「腸」は感じている
アレルギーには、症状がすぐ出るものと、反応が遅いものがあります。小麦アレルギーは、遅延型アレルギーに分類され、親も本人もなかなか気づきにくいタイプのアレルギーです。また、小麦アレルギーは「グルテン」というタンパクが体内で分解されず、大きな分子として入ってくることでアレルギー反応が起こることが分かっています。タンパクはどんな食材にも(例外は油)含まれているのですが、とくに小麦と乳製品に含まれるタンパクは、アレルギーの原因となりやすいのです。
そこで、このアレルギー症状を少しでも改善するために、腸内環境を整える必要性をお伝えしたいと思います。腸は免疫機能を担う重要な臓器であり、腸内細菌のバランスをコントロールすることで、小麦アレルギーが改善されると言っても過言ではありません。ただ、人工甘味料や抗生物質などは、腸内細菌のバランスを乱し、肥満や精神疾患を引き起こす恐れがあります。また、小麦に含まれる「グルテン」と乳製品に含まれる「カゼイン」にも、腸の粘膜を荒らしてアレルギー反応を誘発してしまう仕組みがあるため、グルテンとカゼインの摂取には注意しなければなりません

3.小麦は、腸の炎症を引き起こし、老化や疲労、慢性疾患を誘発しやすい
では、なぜ小麦が体にとってよくないのでしょうか。小麦に含まれるグルテンは、腸の粘膜を荒らしてアレルギーだけでなく、頭痛、腹痛、便秘、下痢、肌荒れから精神疾患にまで影響している可能性があります。たとえば、リーキーガット症候群という症状は、腸が炎症を起こして、腸の粘膜の目が粗くなってしまう現象です。腸の炎症が起きると、腸内環境も悪くなって免疫機構が乱され、感染のリスクが高まります。そうなると、カンジダ感染などが起きておなかの調子が悪くなることもあるのです。それ以外にも、潰瘍性大腸炎、自閉症、統合失調症などの疾患についても、グルテンフリーの食生活を続けることで症状が改善されたという報告もあります。さらには、老化や疲労感、肥満、メタボも腸内環境の悪化によって生じるため、体の不調を感じたら、日常の食事からグルテンを抜いてみるのも手だと思います
一方、小麦のグルテンだけが悪さをするのではなく、小麦に含まれるアミラーゼトリプトシンとフルタンも諸悪の根源だと言われています。そう考えると、「グルテンフリーの食生活」よりは、「小麦フリーの食生活」というように表現できるかもしれません。
ここで、食べてはいけない食材の一部をご紹介しておきます。
⇒大麦、小麦、オーツ麦、ライムギ、パン、パスタ、うどん、ラーメン、パン粉、しょうゆ、ビール、ブイヨンなど

4.小麦以外にも、乳製品の摂取で腸や脳のトラブルが生じる
牛乳やヨーグルトのような乳製品も、隠れたアレルギーの要因となりやすいため、毎日欠かさず摂取していて体調が芳しくない人は、乳製品と小麦製品をとったあとの体の反応を注意深くみてください。たとえば、給食の牛乳をやめたらアレルギーが改善したという事例もあります。また、自閉症患者ではほぼ例外なく腸の状態がよくないことが分かっており、グルテンフリー、カゼインフリーの食事療法を実践することで、一定の効果が得られたとも言います。

このように、グルテンもカゼインも脳内で麻薬様物質に変化し、とればとるほど中毒性を発揮してしまう物質です。では、どうやって体に悪影響を及ぼしているのでしょうか。一般的に、中毒症状を引き起こす「オピオイドペプチド」により、体内の活性酸素が大量に増えていきます。すると、脳や肝臓、筋肉などの細胞が老化し、病気の原因となるのです。脳に関して言えば、「脳腸相関」とも表現されるように、腸の炎症は脳のトラブルにつながると考えられています。健康的な体を維持するためには、やはり腸内細菌がストレスを軽減させ、免疫力を高めてくれるような良好な腸内環境を整えることが重要です。

5.あらゆる病気に関わる炎症は、とる油を変えるだけで軽減される
最後に、小麦製品と乳製品の摂取に加えて、油についても解説します。ポイントは、油のとる量ではなく、比率。理想は、オメガ6系脂肪酸とオメガ3系脂肪酸を1:1でとることだと言われています。私たちの体を構成する細胞の細胞膜は、コレステロールなどの脂質成分でできているので、「いい油」は積極的にとるべきですし、それによって炎症が抑制されて、健康につながっていきます。

6.日本人特有の「グルテンフリー健康法」には、外人とは異なるポイントがある
海外の「グルテンフリー」の食事法は、そば粉やパスタ、クッキー、パンなどのグルテンフリーを実践するための代替食材が充実しています。ただ、欧米に比べ、日本ではまだ代替食材が広く売られているところまで到達していないのが現状です。また、日本人は乳製品でも体調を悪くする人も多いため、「日本式グルテンフリー」を理解することが大切になります。
まずは、小麦の代わりにお米をとりましょう

ただ、お米も糖質ですので、食べ過ぎは高血糖につながってしまいます。なので、お米を食べる際には、ぜひ「食べる順番」ダイエットにも気を付けていただきたいと思います。最初に野菜を食べて、野菜に含まれる食物繊維に糖質の吸収をゆるめてもらいます。次に汁物をのみ、メインのおかずを食べます。洋食のコース料理の順番は理にかなっていますよね。また、タンパクを日替わりでとるようにしましょう。タンパクは肉、魚、卵、豆腐などに含まれますが、たとえば鶏肉の次は豚肉、牛肉に変えてみる、サバの次は鮭にするなどです。その他にも、鉄分やビタミンもバランスよくとって、腸内環境を整える食生活で健康的な生活をめざしましょう。

まとめ
今回は、小麦製品に含まれる「グルテン」と乳製品の「カゼイン」によって引き起こされるアレルギーについてお伝えしてきました。本書には、アレルギーの仕組みがさらに細かく記載されているので、「日本式グルテンフリー」な食生活で健康を維持するにはぜひ読んでほしい1冊です。本書を読んで、明日からでもグルテンフリーを実践してみてくださいね!

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