食に関する本のブログ

良い油悪い油 (山田義帰)

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今回は「良い油悪い油」の要約です。
著書は医学博士の山田義帰(やまだ・よしき)氏です。

油(脂肪)はさまざまな種類があり、なかには体に悪いものもありますが、健康維持のためには必要であり、特に女性にはホルモンの形成に脂肪を欠くことはできません。脂肪はグリセリードの混合物であり、動植物界に広く分布し、栄養素として重要な物質で、脂肪こそ生命の潤滑剤であり、エネルギーの源であると筆者は述べています。本書ではそんな油の良さを紐解きながら、どのような食用油が身体に良く、摂るべきなのか伝えています。逆に長期保存を優先して生産された、トランス脂肪酸や水素添加脂肪の過剰摂取の怖さも伝えてくれています。

本要約の要点は5つです。
1、 必須脂肪酸は不足気味
2、 なぜオメガ-3は欠乏しがちなのか
3、 トランス脂肪酸の恐ろしさ
4、 からだに良い油とは
5、 ダイエットには脂肪が必要

必須脂肪酸は不足気味

脂肪にはコレステロールが多いマーガリンやバター、鶏肉や魚、肉類などに含まれる飽和脂肪酸と、亜麻仁油やシソ油、コーン油や大豆油といった植物油に含まれる不飽和脂肪酸の2つのタイプがあります。不飽和脂肪酸である、亜麻仁油やシソ油、エゴマ油などにはオメガ-3、コーン油や大豆油にはオメガ-6といった必須脂肪酸が多く含まれています。
しかし現在、広く出回っている油脂類自体が生体に重大なダメージを与えており、それは製油方法にあります。オメガ-3やオメガ-6などの必須脂肪酸やある種のプロスタグランディンを不足させて、有害な酸化脂肪やトランス脂肪酸を生むためです。そのため心臓病やガンなどをはじめとして、多くの現代病の主要原因が必須脂肪酸不足、特にオメガ‐3の欠乏から起こると専門家は報告しています

なぜオメガ-3は欠乏しがちなのか

オメガ-3とオメガ-6からの脂肪酸が人間の食事には極めて重要であることが明らかになってきました。これらの脂肪は良質なエネルギー源であると共に、体内の酸素運搬システムや細胞の構成要素としても、またホルモンの原料としても不可欠なものであるだけでなく、その他の多くの身体の構造や機能のためにも重要です。しかし人間の体の中ではこの2種類の脂肪は作れません。そのため必ず食物から採らなければならないのです。残念ながらここ100年に食生活や農業、食品加工や調理方法における劇的な変化が起こり、栄養面にも影響をもたらしているのです。

トランス脂肪酸の恐ろしさ

トランス脂肪酸を摂取すると血液中の悪玉コレステロール値を上昇させ、心臓病のリスクを高めると指摘されています。アメリカでの研究におれば、トランス脂肪酸が原因で死亡している人の数は、年間3万人を超え、心臓病で早死する人の7~8%という一致した推定値を発表しています。トランス脂肪酸は、自然界に存在しない人工的に作られた脂肪であるため、細胞が必須脂肪酸を活用するのを防ぐため身体に有害です

からだに良い油とは

オメガ‐3とオメガ‐6の脂肪酸の摂取比率は約4対1が良いとされています。しかしオメガ‐6は私たちの食生活では過剰であっても不足する状況でなくなっているのに対し、オメガ‐3は極端に不足している状況です。オメガ‐3は脂肪酸名としてはα-リノレン酸(アルファ-リノレンさん)と呼ばれ、体内でEPAやDHAに変化します。それを多く含む食用油としては、亜麻仁油やシソの実油、クルミ油やエゴマ油、小麦胚芽油などです。
 特に亜麻は100グラム当たり22.8グラムのα-リノレン酸を含有しており、成人では大さじ約1杯での粉末で1日の規準量が可能です。亜麻仁油の全脂肪酸量のうち、57%がα-リノレン酸で、北米では亜麻仁油が最大のα-リノレン酸の供給源となっています。栄養学的にあまり好ましくないとされている、飽和脂肪酸の含有量は他の主な油脂に比べて少ないのも特徴です。亜麻はリグナンも多く含有しており、強い抗酸化作用があり、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをするといわれています。
 またアボカドやオリーブ、アーモンドなどに含まれている脂肪酸名はオレイン酸という名の脂肪酸で、オメガ‐9と呼ばれる一価不飽和脂肪酸が高率に含まれています。脂肪酸に占められているオレイン酸の率は、オリーブが77%、アボカドとアーモンドは67%です。これらの脂肪酸の特徴としては、最も酸化しにくい不飽和脂肪であるということです。アボカドの脂肪は、皮をむくまでは空気に触れておらず、酸化していないため新鮮に保たれているため、最高のオメガ‐9源となる食品といえます。またオリーブも同様で、立川市にある松生クリニックの松生院長も『オリーブオイルは、大腸疾患や慢性便秘症に効く』と報告しています。食の欧米化で肉食を多く摂るようになった現在、大腸がんの発生率が非常に高くなっているため、私たちに必要とされているのは、食事の内容を改めると共に、オメガ‐9と呼ばれる不飽和脂肪酸の1つであるアボカドやオリーブ、アーモンドなどに含まれているオレイン酸を上手に食事に取り込むことが重要です。

ダイエットには脂肪が必要

 内臓脂肪症候群であるメタボリックシンドロームがもたらす危険が叫ばれている現在、内臓脂肪型の肥満は、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病になりやすく、動脈硬化や心臓病、脂肪肝などのリスクが高くなります。同じ腹部の肥満でも皮下脂肪が多い欧米人に比べ、日本人、特に男性では内臓脂肪がより多く蓄積されることが明らかになっています。これは正しい種類の脂肪を摂っていないからで、オメガ‐3やオメガ‐6の必須脂肪酸を上手に摂ることにより、体内の硬い脂肪を溶かし、それを排出させるという溶解剤の役割を果たしてくれます。つまり現代社会の肥満者は正しい種類の脂肪に飢えているのです。また老化をはじめとし、病気を引き起こす原因にも必須脂肪酸の不足が関与しています。特に老化は不飽和脂肪酸が過酸化し、過酸化脂質や老化の指標といわれるリポフスチンが出来るため、抗酸化のための食品や体によい種類の油をとることにより、アンチエイジングの効果が得られます。その最たるものが、オメガ‐3とオメガ‐6、オメガ‐9などの脂肪酸なのです。

まとめ

この本の要約では、オメガ‐3やオメガ‐6といった必須脂肪酸を含む、からだに良い油には、成人病や肥満までにも効果があることをお伝えしました。特にオメガ‐3はからだに不足しがちであり、正しく摂取すると血液をサラサラにしたり、脳卒中や心臓病の原因となる血栓を防ぐ働きなどの効能があります。アボカドやオリーブ、アーモンドなどを代表格として紹介しましたが、クルミにもオメガ‐3が多く含まれており、悪玉コレストロールを減らしてくれます。本書では悪い油が引き起こす病気についても詳しく述べられているので、気になった方は是非一度、手にとって読んでみてください。

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