健康に関する本のブログ

空腹こそ最強のクスリ (青木厚)

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ガンや糖尿病、高血圧などの病気を遠ざけ、健康に暮らしたい。いつまでも疲れ知らず、老化知らずの若々しい体でいたい。これは多くの人の共通の願いではないでしょうか。しかし、人はなかなか病気と無縁ではいられません。特に、慢性化した食べすぎ、糖質の摂りすぎは気づかないうちに体を蝕んでいきます。では、いったいどうすれば健康に若々しく生きられるのでしょう。

本書で紹介する食事法は、2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞したオートファジー研究を元に生み出されました。オートファジーとは、古くなった細胞が新しく生まれ変わる仕組みのことです。しかもこの食事法は誰でも簡単に実践でき、すぐに効果を実感できます。ガンや認知症、糖尿病や高血圧などの病気にも役立つと考えられる、奇跡の食事法なのです。今回は、そんな空腹に隠された驚きの効果を4つの章に分けて詳しく解説します。

本書の要点は以下の3点です。

1、「1日3食」が疲れやすい体を作る

2、空腹な時間を作る

3、空腹時に体で起こっている奇跡

1、「1日3食」が疲れやすい体を作る

食べるとすぐに眠くなってしまう、最近胃腸が弱くなっている気がする、疲れやすくなった、何もやる気が起きなくなったり、やたらイライラしたり、気分の変化が激しい。こうした症状に悩まされている人は多いと思います。しかしそれらの症状は、食べすぎ(特に糖質の摂りすぎ)から来ている可能性が高いです。そんなにたくさん食べているつもりはない、自分は1日3食規則正しく食事をしている、と思う人もいるでしょう。しかし、1日3食というのは、それだけで食べすぎになってしまう可能性があります

成人が1日に必要とするカロリーは、1800〜2200キロカロリー前後と言われています。一方現代人は、外食が多くどうしても高カロリーになりがちです。ファミレスなどに行けば1つで800〜1000キロカロリーのメニューがたくさん並んでいます。つまり、1日3食摂ることで、本来必要な量の2倍のカロリーを摂取してしまう、というのは十分にありえることなのです。そして、現代人の食事は特に糖質が多くなりがちです。成人が1日に必要とする糖質は、170gと言われています。つまり、ご飯を3杯食べればそれだけでほぼ必要な糖質は摂取できてしまいます。それに加えてデザートなどを食べれば、簡単に糖質過多になるのです。

また、こういった食べすぎになることで内臓の疲れが起きます。胃腸や肝臓は、食べたものを何時間もかけて消化しますが、処理できていないうちに食べものがひっきりなしに運ばれてくると、内臓は休みなくフル回転で働き続けなければならず、疲弊します。その結果、体内で炎症が起き、疲れやだるさの原因になるだけでなく、糖尿病や高脂血症などの動脈硬化性疾患、脳出血や脳梗塞、狭心症や、心筋梗塞などの虚血性心疾患、そしてガンの原因ともなるのです。

ではこうした様々な害から体を守るには、いったいどうしたらいいのか。その具体的な方法を2章で解説しています。

2、空腹な時間を作る

食事のカロリーを減らす、糖質を減らすなど、様々な方法が考えられますが、一番おすすめなのは「ものを食べない時間を作る」というものです。空腹の時間を作ると、内臓がしっかりと休むことができ、血糖値も徐々に下がります。また、最後にものを食べてから10時間経つと、肝臓に蓄えられた糖がなくなるため脂肪が分解されてエネルギーとして使われるようになり、16時間経つと体に備わっているオートファジーという仕組みが働くようになります

オートファジーとは、細胞内の古くなったタンパク質が新しく作り替えられるというもので、細胞が飢餓状態や低酸素状態に陥ると活発化すると言われています。体の不調や老化は細胞が古くなったり壊れたりすることで生じます。つまり、オートファジーによって古くなったり壊れたりした細胞が内側から新しく生まれ変われば、病気を遠ざけ、老化の進行を食い止めることができるというわけです。それだけでなく、空腹の時間を作ることで、

●内臓の疲れが取れて内臓機能が高まり、免疫力もアップする。

●血糖値が下がり、インスリンの適切な分泌が促され、血管障害が改善される。

●脂肪が分解され、肥満が起こす様々な問題が改善される。

●細胞が生まれ変わり、体の不調や老化の進行が改善される。

といった様々な体のリセット効果が期待できます。また、難しく面倒なカロリー計算などは一切必要ありません。空腹の時間以外は何を食べても構いませんし、空腹の時間中であっても、どうしてもお腹がすいた時は、ナッツ類であればいくら食べても構いません。オートファジーを働かせるためには、連続して16時間以上の空腹時間が必要ですが、睡眠時間をうまく使えば無理なく実行できるでしょう。夜ご飯を食べてから、睡眠で8時間、起きてから朝食を抜けば簡単に達成できます。

空腹な時間を作るというのは、できれば毎日続けるのが理想ですが、週1回実行するだけでも内臓の疲れがとれ、血糖値が下がり、脂肪が落ち、細胞が生まれ変わり、様々な体の不調や病気、老化を遠ざけることができます。

3、空腹時に体で起こっている奇跡

ここまでで食べすぎが内臓を疲弊させ、病気を起こす原因になるということが理解できたかと思います。では具体的にどのような効果が得られるのか。

まず、まとまった空腹の時間を作ると、内臓の動きが良くなります。さらに、老化や病気の原因になりやすい活性酸素の量が減ります。これにより、下痢や便秘、アレルギーや体調不良なども改善してくれるのです。それだけでなく、脂肪の分解も始まります。私たちの体は、長時間ものを食べずにいると、脂肪ではなく、肝臓に蓄えられたグリコーゲンを利用してエネルギーを作ります。ところが、空腹の時間が10時間を超えると、体内の余計な脂肪が分解され、減っていくのです。

しかし、空腹が体にもたらす最大のメリットはなんと言ってもオートファジーにあります。オートファジーには、ガンや糖尿病などの生活習慣病、アルツハイマー型認知症、感染症などの予防効果や、肌や筋肉などの老化防止の効果があるとされています。また、空腹の時間を作るとケトン体という代謝産物が増加します。ケトン体とは、前述した活性酸素や炎症から神経細胞を保護してくれる作用があります。健康と若さを目指す上で、このケトン体も空腹によって得られるメリットの1つと言えます。

さらに、オートファジーによる細胞の修復で発ガンリスクを下げるということもわかっています。理由は単純で、脂肪を減らし肥満を解消するからです。ガンと脂肪には密接な関係があります。国際ガン研究機関によると、腹囲が11cm増えるごとに、ガンのリスクが13%上昇することがわかりました。また、日本癌学会の発表ではガンが発生する主要な原因はタバコと肥満だとされています。肥満にならないということは、タバコを吸わないことと同じくらい重要なのです。

その他にも、オートファジーには動脈硬化や高血圧などの血管障害の予防や治療にも効果があると考えられているのです。このように、空腹によってオートファジーが活発化することで得られるメリットは計り知れないということを理解していただけたと思います。

まとめ

本要約では、1日3食のデメリットと、それによって様々な病気の原因になる仕組みや、空腹の時間を作ることによって起きる体の変化、またそのメリットなどについて詳しく解説しました。最近では、糖質制限などの食事制限も流行していますが、結局上手くいかずに投げ出してしまっている方も多いのではないでしょうか。本書では、「何を食べるか」ではなく「食べない時間を増やす」ことが本当に正しい食事法であると書かれています。1日16時間食べないだけで、細胞内の悪いタンパク質や感染症を引き起こす病原菌が掃除され、全身の細胞が修復されるのです。また、空腹な時間以外は炭水化物も脂肪も糖質も、何を好きなだけ食べても問題ないというのも、この食事法のメリットです。この方法なら、美味しく食べながら健康にダイエットを成功させることができるはずです。

本書では、要約で扱えなかった「空腹の時間を作るための実行スケジュール」「糖質がもたらすリスク」についても解説されています。少しでも興味を持った人は、是非一度本書を手に取って読んでみてください。

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