食に関する本のブログ

腸が嫌がる食べ物、喜ぶ食べ物(松生恒夫)

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今回は「腸が嫌がる食べ物、喜ぶ食べ物」著者、松生恒夫(まついけ つねお)の本の要約です。

近年では、日本人のがん部位別死亡率を見ると、大腸がんは女性で第1位、男性で第3位と高値を占めています。また、潰瘍性大腸炎やクローン病、便秘といった腸回りの病気をもつ患者数も増える一方です。その原因として、環境因子と素質因子の二つが考えられますが、筆者は、環境因子のなかの「食事」に注目しています。2000年以降はコンビニ食やファーストフードが一般家庭に浸透し、日本人の腸トラブルと相関関係があることが分かっています。本書では、食べ物をテーマとし、腸の健康に不安を抱える人たちの悩みを解決することを目的としています。40歳以降は、大腸がんの発見・発病率が高まりやすいため、ここを分岐点にして、食生活を見直していただければ嬉しいです。

本書の要点
1.腸の健康と食べ物との関係
2.腸が嫌がる食べ物リスト
3.腸が喜ぶ食べ物リスト
4.あなたは当てはまる?腸トラブルに注意しよう!

解説
1.腸の健康と食べ物との関係
たとえば、毎日お肉ばかり食べていると、便のにおいがきつくなりやすい。朝食を抜くと便の量が減る。食物繊維を多く摂ると便通がよくなるなど。食材は腸に与える影響は大きいものです。ただ、どのような食材が最適なのかは、なかなか難しい問題です。腸機能が正常な人と低下している人とでは、同じものを食べても排泄状況が異なる場合もあるからです。
では、元気な腸とはどういった環境を指すのでしょうか。最近、重要な働きとして注目されているのが、腸の免疫機能です。この腸の免疫力は、腸内細菌によって制御されています。とくに、腸はストレスによって病気になりやすい性質を持っているため、腸内環境を元気にすることは、万病対策のもととも言えるでしょう

女性の場合、男性よりも胃腸痛、過食などの症状が多く、便秘をきたすことが多いです。男性では40歳以降になると、不眠、胃腸などの痛み、食欲不振、下痢、便秘といった消化器系の不調が強くなりやすいです。いずれにせよ、40歳以降は胃腸の機能が徐々に低下しやすいため、男女ともに腸の健康を考える必要があります
ここで、日常生活と腸の病気について簡単にご紹介します。たとえば、過敏性腸症候群はストレスが原因だと考えられています。「便秘型」「下痢型」「混合型」「分類不能型」の4つに分類されますが、腸の蠕動運動に異常があり、下痢と便秘という極端な状態になりやすい病気です。また、最近では「脳腸相関」という考え方も取り上げられており、ストレスが脳神経と腸神経叢の両者に作用し、小腸や大腸の機能を過剰にしたり低下させたりすることが明らかになっています。その他には、欧米食と潰瘍性大腸炎の関係が知られています。便秘の場合は、生活習慣が関わっていると言われています。食物繊維や水分が不足していると、便が硬くなって、消化管を通過しにくくなるためです。
次項では、具体的にどのような食べ物が腸に悪くて、逆にプラスの効果をもたらしてくれるのか、健康情報をお届けします。

2.腸が嫌がる食べ物リスト
まず、腸が嫌がる食べ物のリストを下記に記載しておきます。
・赤身肉:①コレステロール値が上がりやすい、②鉄分と脂質が組み合わさって酸化ストレスが発生しやすい

・植物油:含まれるトランス脂肪酸は、心疾患や大腸がんのリスク要因となりうる
・ファーストフード:高脂肪食のため、体内の悪玉コレステロール値が高くなったり、糖尿病などのリスクが上がったりして、潰瘍性大腸炎のような腸トラブルが生じる
・アルコール:腸はもちろん、口腔がん、舌がん、咽頭がん、食道がんのリスクもたかめる
・玄米:腸の働きが低下している場合、逆効果になりやすい食材で、腹部膨満感(お腹のハリ)などが悪化しやすい

3.腸が喜ぶ食べ物リスト

では、逆に腸にとってよい食べ物は何でしょうか。こちらも下記にリスト化しておきます。
・生魚、生肉:小腸の機能を高めて、腸を強くする(加熱すると変性してしまうので注意)
・魚油:EPAとDHAががん化のリスクを低減させる
・漬物、味噌:生きたまま腸まで届く植物性乳酸菌などが豊富に含まれる
・ハーブ類:消化促進、鎮痛、殺菌、抗酸化作用などのプラス効果がある(例:セージ、バジル、ローズマリー、タイム、イタリアンパセリ、ペパーミント、ディル、フェンネル、アニスなど)
・オリーブオイル:有効成分のメントールが、セロトニン(リラックス効果をもたらす物質)の放出を促進する
・豆類、納豆:食物繊維、タンパク質などが豊富に含まれる
・ひじき:腸粘膜を守るマグネシウムが豊富に含まれる
・キノコ:ビタミンB群、食物繊維、β-グルカン(水溶性の食物繊維の一種)などを多く含有し、便の量を増やしてスムーズな排便を助ける
・アーモンド:少量で多くの食物繊維を摂ることができ、かつエキストラ・バージン・オリーブオイルと同様にオレイン酸が豊富なため、大腸がんや循環器系疾患のリスクを低下させる
・水:不足すると排便困難を招く一因となる

4.あなたは当てはまる?腸トラブルに注意しよう!
最後に、腸トラブルを引き起こしやすい事例をご紹介します。
まず、低炭水化物ダイエットをしている人は、食物繊維の摂取量が不足しやすく、便秘のリスクが高まります。便秘関連でいくと、朝食を抜くのもおすすめしません。朝は1日の中でも最も蠕動運動が活発になる時間帯で、朝食を抜くと排便が起こりにくくなってしまいます。そして、生活リズムに乱れがあったり、ストレスをたくさん抱えたりする人も注意してください。いずれのケースも自律神経のバランスが崩れて、腸の神経にも悪影響が出やすくなります。軽い便秘の時などは、好きな音楽を聞いてリラックスしたり、好きな本を読んだりして、緊張をほどくようにしましょう。
一方、一見健康食を心掛けているように見える人も気をつけてください。とくに玄米食が中心の場合、腸トラブルにつながりやすいことが分かっています。玄米に含まれる不溶性食物繊維には、食べ過ぎると便が硬くなり、腹部膨満感が強くなったりする性質があります。日常的に便秘しやすい人、ストレスなどで腸の働きが悪くなっている人などは、玄米食を控えるようにしましょう。
その他には、冷え性の人、高齢の人、特定の病気や薬の影響がある人なども腸トラブルの原因となりやすいです。

まとめ
今回は、様々な腸トラブルを回避するために、腸にとっていい食べ物・悪い食べ物をご紹介してきました。玄米のような健康食と言われている食材でも、腸の状態によっては逆効果になってしまうのは驚きですよね。また、腸とストレスが密接に関係しているという「脳腸相関」の考え方を知ったあなたは、ストレスへの対処法を新しく考えられるようになったかもしれません。腸の健康を保つことは、腸だけでなく脳、消化器系、循環器系などあらゆる病気を防ぐことにもつながりますので、本書を読んで、ご自身の状態に合わせて最適な食材を取り入れるようにしてみてはいかがでしょうか。

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