腸に関する本のブログ

腸脳力(長沼敬憲)要約

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今回は「腸脳力」著者、長沼敬憲の本の要約です。

頭を良くしたいと思って脳ばかり働かせても、頭でっかちにしかなれませんが、腸を元気にすると脳の働きも良くなり、柔軟思考ができるようになります。人間は脳が司令塔だという考え方が定着していますが、本来は腸が支え、その上に脳が成り立っていると言っても過言ではありません。腸は第二の脳と呼ばれているくらいですから。

現代ではそんな腸の方が疎かになってしまい、雑に扱われがちです。脳も健康も、体の支えによって成り立っているということを理解して、上手に付き合っていく必要があります。まず、重心となっている腸を改善するにはやはり食事に目を向けることが重要です。本要約では、そんな腸を変える食事の仕方や気をつけるべきことについて3つのポイントに分けて解説しています。

本書の要点は以下の3点です。

1、食事が腸を変え、腸が脳を変える
2、白米+肉が日本人を変えてしまった
3、細胞から若返るために

食事が腸を変え、腸が脳を変える

人の健康状態はその人の細胞の働きがどれほど元気なのかが大きく関係しています。元気になる、能力を発揮する、綺麗になる、若返る、こういったことも細胞の働きで変わってきます。では細胞の働きを変えるのに何が関係しているかというと、呼吸と食事です。呼吸によって取り入れた酸素と、食事で取り入れた栄養素でエネルギーが生まれます。私たちが取り入れたものが、私たちを作っているのです。つまり、私たちは食べたもの以上の存在にはなれないということになるのです。
また、腸を改善するにはたまった汚れを出すことも重要です。多くの栄養学の本では体に入れるもののことばかり書かれていますが、それと同じくらい出すということも大事なのです。一番のおすすめは断食です。しかしこれは何も食べるなということではなく、あくまで腸を休めて活性化させることが目的です。やり方は、前日の夜は8時までに夕食を済ませ、朝起きたら水を多めに飲み、お昼まで加熱した食品を口にしない、という流れです。朝に季節の果物を食べるというのも良いです。消化に優しい果物や多めの水を飲むことによって腸が効率よく休まり、腸の疲労を徐々に回復させていくことができます。

白米+肉が日本人を変えてしまった

肉類には、食物繊維が全く含まれていないため、たくさん摂ると腸内に便がたまり、その結果腸内環境が悪化しやすくなってしまいます。戦後日本に肉食の文化が来てから、それまで日本人にあまり見られなかった大腸ガン、大腸ポリープの患者が急増しているのです。今では女性の大腸ガンが死亡率のトップになっています。白米+肉という組み合わせよりも、玄米を中心にした昔のような日本食の方が、食事としての完成度が高いのです。昔の日本人は非常に活力に溢れていたというのは海外の医師でよく言われていますが、その主な理由は、米、大麦、ジャガイモ、栗、百合根などを食事の中心としていたことです。
これが肉食に変わったことでビタミンやミネラルが減少し、その結果日本人の活力が低下してしまったのだろうと考えられます。実際に、肉や小麦がアメリカから大量に渡ってきてから、ガンや生活習慣病、アレルギー、うつなどのそれまで日本では珍しかった病にかかる人が年々増加しているのです。このデータからも食事を少しずつ本来の形に戻していく必要があることがわかります。

細胞から若返るために

ここまで腸内環境を改善することが良いとしてきましたが、細胞を若返らせるためにもやはり腸を綺麗にすることが欠かせません。しかし現代では、不規則な食事や疲労やストレスを抱えている人が多く、細胞の活力が低下してしまっています。眠っても疲れが取れない、休みなのに寝て過ごしてしまう、といった人もこれに当たります。このような状態では、健康食品やせっかく良い栄養を摂っても腸の疲弊によって働きが弱くなっているため、あまり吸収されずにゴミとして腸に滞在します。その結果腸内環境が悪くなり、免疫力も低下してしまうのです。
そのためにも、やはり断食を行うことが求められます。朝食を抜いて16時間の断食時間を設けることで、一日の約半分を腸を休める時間にあてることができます。しかし、完全な絶食をするということではなく、消化の負担が少ない果物や多めの水を摂ることで、無理なく腸のデトックスを促すことができるのです。体に入れるばかりでなく、不要なものを出すということにも目を向けるのがやはり大切なのです。

まとめ

ここまで腸の働きの上に脳が成り立っていること、肉の過剰摂取による弊害、腸を改善し細胞から若返るためにすることなどについて解説しました。現代の情報社会で増えている頭でっかちになっていくのではなく、生物としての自分と向き合っていくのが非常に重要なのです。体を置き去りにし、頭の中で作り出した理屈ばかりで生きてはいけません。自分という存在を成り立たせている根の部分に目を向けて、そこを大事にする考えを持つことが健康の第一歩です。すると健康に近づくだけでなく、幸福度も高まり、精神的な安定ももたらしてくれるでしょう。

本書では、要約で扱えなかった「ミトコンドリアを元気にする方法」「心の起源は腸にある」などにも詳しく触れられています。少しでも興味を持った人は、是非一度手に取って読んでみてください。

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